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オープンユニバース構想(Open Universe Initiative, OUI)は、国連宇宙空間局(UNOOSA)の支援を得て、国連宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)の枠組みの中で提案されました。この活動の目的は、宇宙科学や関連する分野で働く科学者たちだけでなく、教育分野の人々、そして理想的にはあらゆる人が、さまざまな場面で、従来よりもはるかに容易に宇宙科学データにアクセスし、それを利用できるようにすることです。専門家以外の人々のデータ利用を促進することで、科学と社会の間の双方向のコミュニケーションが強化され、科学を広く人類の共有財産とすることができます。
OUIの実施の年表:
2016年、COPUOSの第59回会合で、イタリア政府は、イタリア宇宙機関(ASI)と共同でこの構想 (OUI)を提案しました。この構想は、COPUOSの後援のもと、そしてUNOOSAの指導の下、イタリア政府自体との緊密な協力のもとに設立される予定です(1)。
イタリアがこの構想を立ち上げた後、UNOOSAはOUIの中核を築くため、いくつかのステップを踏み出しました、 例えば 国連 (UN)/イタリアのOUIのワークショップです(2)。
現在までに、 アルゼンチン、アルメニア、ブラジルから、この構想への参加を前向きに検討する旨の手紙が届きました。現在、OUIの委託条項を定める公式文書の草案づくりが進んでいます。
その間にASIは、OUI Webポータルの最初のバージョンを構築しました(3)。このポータルは発展型のプロトタイプで、オンライン宇宙科学データアーカイブサービスの枠組みづくりの議論に役立ちます。
OUIと持続可能な開発目標:
OUIはUNISPACE IIIの中核戦略に適合しており(4)、国連加盟国とUNOOSAによる作業を、さらに推進するものです。
またOUIの展望の中には、少なくとも2つの持続可能な開発目標(SDGs)が取り上げられています。即ち目標4 [教育]と目標 17[実施手段]です。目標4 はすべての人々に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進することを述べています。高水準の公開データが、真の意味で利用可能になれば、それらは発展途上国の教育や能力開発に大きく貢献する可能性があると考えられるからです。他方で目標 17 は、持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化することです。この観点では、高水準のデータ公開により、各国間の対等な協力を促進することができると考えられます。
現在進行中で科学活動:
この構想の一環として、またこの革新的な取り組みの先駆的な試みとして、オープンユニバースチームは最近、2つのプログラムを開始しました。それらは、ブレーザーのオープンユニバース (Open Universe for Blazars)(5)と、ガンマ線バーストのオープンユニバース (Open Universe for GRBs)(6)です。ブレーザーとガンマ線バーストはどちらも、非常に活発に研究されている、強力な銀河系外の天体です。これら2種類の多数の天体について、処理レベルが高く透明性のよいデータを生成することが、2つのプログラムの目的です。
*「謝辞」牧島一夫教授には原稿の修正ありがとうございました*。
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サラ・トリツィアーニ